SDGsとは
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」
2015年9月に国連の持続可能な開発サミットで採択
加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成する行動計画
2030年に向けた17の大きな目標と具体的な169のターゲット
1.SDGsの生い立ち
はじまりは1980年代。
世界規模の経済成長が続く中で地球環境への懸念が高まり、国連で「環境と開発に関する世界委員会」が発足しました。
以降、平和・開発・人権について国連規模での取り組みが活発化し、1992年の地球サミットや1997年の地球温暖化防止京都会議が開かれます。
そうした流れを受け、2000年にはSDGsの前身となるMDGs(ミレニアム開発目標)が採択されました。
2.SDGsの前身
- 極度の貧困と飢餓の撲滅
- 普遍的な初等教育の達成
- ジェンダー平等の推進と女性の地位向上
- 乳幼児死亡率の削減
- 妊産婦の健康状態の改善
- HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病のまん延防止
- 環境の持続可能性を確保
- 開発のためのグローバルなパートナーシップの推進
MDGsは、2001年にまとめられた2015年までの国際目標であり、1990年代に開催された主要な国際会議・サミットで採択された『国際開発目標』と、2000年に開催された国連ミレニアム・サミットで採択された『国連ミレニアム宣言』とを統合して作られました。
3.MDGsでの結果
MDGsでの成果
- 「開発途上国で極度の貧困に暮らす(1日1ドル25セント未満で暮らす)人々の割合」⇒1990年の47%から14%に減少
- 「初等教育就学率」⇒2000年の83%から91%に改善
- 「インターネットの普及率」⇒2000年に世界人口の6%から43%まで増加
- 「HIVへの新たな感染者」⇒2000年から2013年の間で約40%低下
MDGsで残された課題
- 「5歳未満児や妊産婦の死亡率」⇒改善は見られたが目標には及ばなかった
- 「女性の地位」⇒就職率や政治参加率などで男性との間に大きな格差が残っていた
- 「二酸化炭素の排出量」⇒1990年比較で50%以上増加
4.SDGsの17の目標
1.貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
2.飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
3.すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する
4.質の高い教育をみんなに
すべての人に包摂的(※)かつ公平で質の高い教育を提供、生涯学習の機会を促進する
5.ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る
6.安全な水とトイレを世界中に
すべての人に水と衛生へのア
クセスと持続可能な管理を確
保する
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネ ルギーへのアクセスを確保する
8.働きがいも経済成⾧も
すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る
10.人や国の不平等をなくそう
国内および国家間の格差を是正する
11.住み続けられるまちづくりを
都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする
12.つくる責任 つかう責任
持続可能な消費と生産のパターンを確保する
13.気候変動に具体的な対策を
気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
14.海の豊かさを守ろう
海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する
15.陸の豊かさも守ろう
陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る
16.平和と公正をすべての人に
持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する
17.パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
SDGs分類分け(ウエディングケーキモデル)
SDGsを理解するのに、平面的に並んでいる17のゴールを立体的構成し直したのが、ヨハン・ロックストローム博士(スウェーデン レジリエンス研究所)の「ウエディングケーキモデル」で、それぞれの関係がわかりやすくなります。